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北海道遺産/北海道ラーメン

【北海道遺産/北海道ラーメン】

「北海道のラーメン」は、次世代に引き継ぎたい、有形・無形の財産の中から、北海道民の宝物として、平成13年10月に道民参加により【北海道遺産】の25件の一つとして選定されました。札幌ラーメンとか、旭川ラーメンという呼び方はありますが、北海道ラーメンという言葉はあまり見かけません。しかし、関東周辺では看板に「北海道ラーメン」という言葉を掲げている店があります。では、「北海道ラーメン」とはどういうラーメンのことでしょうか?

【北海道遺産/北海道ラーメンとは】

「札幌」「函館」「旭川」のことを北海道三大ラーメンと呼ぶことがあります。そこに「釧路」も加えて四大ラーメンと呼ぶことも。しかし、これらに大きな共通項はありません。日本における「ラーメン」がその土地土地で違うように、この広大な北海道においてはいろんな種類のラーメンが存在するのです。

【関東周辺で見られる北海道ラーメン】

関東周辺で見られる「北海道ラーメン」の特徴は、

  • ラードを使って熱々スープ 
  • 味濃いめのタレ 
  • 固くてやや太めの熟成縮れ麺 

このようなタイプです。おそらく「寒い」というイメージから作られたラーメンと言っていいでしょう。ちょっと札幌ラーメンのイメージに近いかもしれません。

【北海道遺産/北海道ラーメンの歴史】

そして、歴史的に見ると北海道は日本のラーメンを語る上でいくつかの重要な鍵を握っています。北海道を抜きにしてラーメンを語ることは出来ないのです。

その(1)「ラーメン」という言葉について

1922年、札幌にあった「竹家食堂」で「ラーメン」という言葉が誕生した、という説があります。この言葉がなければ、こうも愛される食べ物になっていたのかどうか?

その(2)「スープ」について

2つ目は豚骨の白濁スープ。豚骨スープというと博多ラーメンなどを思い浮かべますが、札幌ラーメンも豚骨スープです。しかし、博多と違って醤油・塩・味噌ダレを使っていたので「豚骨ラーメン」という認識がなかったわけです。さらにアイヌの人達が昔から食べていたスープが豚骨の白濁スープで、それが受け継がれているという話。九州だけが豚骨白濁スープではないのです。

その(3)「日本で初めてのラーメン」

3つ目は、「日本で初めてのラーメン」は函館で誕生した、という説。「南京そば」という名前で1884年の新聞に広告が載ったことがあるのです。

その(4)「味噌ラーメン」の誕生

4つ目は何と言っても「味噌ラーメン」の誕生でしょう。1950年代に「味の三平」という店でお客さんの「豚汁に麺を入れて食べさせてよ」という言葉をヒントに作り上げたとされています。このように北海道はラーメンを語る上で外すことの出来ない色々なエピソードがあるのです。そしてラーメンの歴史も長く、愛され、育まれてきた食べ物なのです。

【北海道遺産/北海道ラーメンと麺】

北海道では、自家製麺がそんなに多くありません。ほとんど製麺所で作られた麺を使用しています。そしてその麺を作った製麺所が暖簾を贈るという習慣があります。暖簾を見ると○○製麺所寄贈と書かれています。これは他の地域ではあまり見かけないと思います。

【北海道遺産/北海道ラーメンの麺とのれん】

先ほど少し触れましたが、北海道のラーメン好きにとってはごく当たり前のことに思えますが、北海道のラーメン店(特に都市圏)ではほとんどの場合、のれんに製麺会社の名前が入っています。(これも道外ではほとんど見られませんね)。北海道では、その店に麺を提供している製麺会社が店にのれんを贈るという習慣が確立していて、北海道の麺のレベルの高さはその習慣にも関わりがあると言われています。ちなみにこの習慣は、旭川の老舗製麺会社「加藤ラーメン」が始めたものといわれているそうです。

北海道の豊かな自然、歴史や文化を世界に向けて…

【札幌味噌ラーメン】

味噌ラーメン発祥の地はここ、札幌です。昭和30年代、『味の三平』店主、大宮守人氏(故人)が、数年の歳月をかけて完成させた味噌ラーメンは、瞬く間に全国へ広がりました。この今までになかったラーメンがすぐに全国で認知されるようになったのは、もともと味噌は日本古来の調味料であり日本人になじみやすかったこと、味噌ラーメンをメインメニューとする『どさん子』が全国に急速にチェーン展開を始めたこと、などが挙げられます。ちなみに味の三平は現在でも札幌で営業していますが、昨今の札幌で主流の味噌ラーメンとはだいぶ味が違います。

【札幌味噌ラーメンの特徴】

札幌ではもやしを中心とした野菜をスープと共に炒め、それを具としてラーメンに盛るというスタイルが見られます(最近では減ってきていますが)。これも味の三平が元祖だそうです。味噌ラーメンは、濃厚な辛口の味噌にニンニクを用います。大量のラードとニンニクで炒めた具材の野菜類をスープと一緒に煮込み、それを味噌で溶いたスープを器に注ぎ、麺を入れてから炒め煮込んだ具を盛りつけるというスタイルのものが多いです。観光客向けの店を中心に、トウモロコシやバターを載せることもあります。麺は加水率がかなり高く、コシがあるのが特徴です。味噌味以外の醤油味、塩味も大抵の店で出されていますが、他の地方と比べるとやや塩辛さが強く、寒冷地の土地柄もありカロリー摂取を目的に比較的多めのラードを使用しています。

【函館塩ラーメン】

函館といえば一般には塩ラーメンとの印象ですが、函館の人気店『高橋屋』『麺次郎』では、味噌ラーメンをトップメニューに据えています。これらは開店してから年月が浅く、「新・函館ラーメン」創生の旗頭といえるかもしれません。他にも現在の函館では味噌ラーメンを一押しする店が複数あり、明らかに函館も変わりつつあるようです。もちろん塩ラーメンの人気も依然根強く、『あじさい』『一文字』『松らく』『鳳来軒』などの人気店では、文句なしに塩ラーメンが一番良く売れているそうです。観光客を中心に大賑わいを見せている『マメさん』に至っては、塩ラーメン専門店となっています。

【函館ラーメンの特徴】

函館のラーメンは海産物はそれほど使われていなく、とんこつを中心とした動物系素材の弱火煮出しが主流ですが、これも最近はやや変わりつつあります。一般の函館ラーメンのイメージとはかけ離れた白濁とんこつスープも現在では決して少なくはありません。麺も元々は中細のストレート麺が主流でしたが、最近では様々な種類の麺が見られます。豚骨がベースとなっていて、そこに塩で味付けします。麺は、他の北海道のラーメンとは異なり、細ストレート麺が一般的です。

【函館塩ラーメンの始まり】

函館では単にラーメンというと塩ラーメンのことを指すことが一般的です。函館といえば日本最初の貿易港ができた街として有名ですが、中国との交流も古くから行われていて、そこからラーメンに似たものが伝播されたとしても不思議ではありません。大正時代にはすでに函館では「支那そば」という名称でラーメンを出す店が多数存在していたという記録もあり、国内でも相当に長い歴史を持つラーメンの一つと言われています。なお、函館はラーメン発祥の地だという説があります。最近になって、明治17年発行の新聞に「南京そば」と書かれた記事が見つかったのです。ただこの南京そばが、現在のラーメンに近いものであるかどうかは定かではありません。

【旭川ラーメン】

1997年頃からブームになった旭川ラーメン。旭川は北海道の中央部に位置し、昔から北海道の物流の拠点となっています。海とは無縁の地にありながら、海産物も豊富に流通しています。人口、産業、全ての面で札幌に次ぐ北海道第二の都市である旭川は、ラーメンにおいても全国屈指の札幌ラーメンにまさるとも劣らぬ文化を持っています。その基本は、加水率の低い縮れ麺に、トンコツと海産物(鯵の煮干し等)で取るスープ、醤油ダレ。九州のトンコツラーメンに近い白濁したスープの店もありますが、魚介が加わる為に後味はさっぱりしています。札幌ラーメンの味噌ラーメン・函館ラーメンの塩ラーメンに対し、旭川ラーメンは「醤油ラーメン」が最も有名とメディアなどで言われる事もあり、特徴としてこの醤油ラーメンを「正油ラーメン」と表記している店舗が多くあります。しかし、塩ラーメンや味噌ラーメンを中心としている店も増えていて、種類も豊かになっています。

【旭川ラーメンの特徴】

ラーメン店の数も多いし、ラーメンに対する意識も高いです。その根拠には、札幌とは全く違う生い立ちを、旭川ラーメンは持っていることが挙げられるでしょう。魚介類と豚骨、鶏ガラなどで出汁を取ったスープに醤油を合わせます。寒冷地であるため、ラーメンの熱が逃げないように脂で蓋をするような意味合いでかなり高温になるまで焦がしたラードをスープに使用しますが、味は淡泊。麺は細めの縮れ麺で加水率が低いため、スープによく絡む。味噌味仕立ての物は、コクと甘みが主張する独特な味で、札幌の味噌味とは異なる魅力ある味わいです。

北海道民全体の宝物が「北海道遺産」